サブ出し編集(バラエティ)

みんな大好き、バラエティ!
生放送編を飛び越えてきた人のために繰り返しますね!

 

会議を重ね、ロケを重ね、スタジオにて出演者様方にお見せするためのVTRを作成するときが来ました。

 

この編集に関しては、編集所にてテープにする場合と、オフライン編集(パソコン編集)にてデータを用意する場合の2通りがあります。

 

次にバラエティ番組の場合を説明します。

 

私が担当してきたバラエティ番組に関してですが、データをモニター出しするパターンが多かったので、そちらをご紹介します。
ロケを担当したディレクターはそれぞれFinal Cut Pro 7によるオフライン作業(パソコン編集作業)でテロップが入った状態のネタVTRを作成します。このVTRができたタイミングでプレビュー会議(もしくは分科会)というものが設けられ、作家・プロデューサー・演出などを含めたダメ出し作業が行われます。
そこでの修正を踏まえ、作成された仮原稿とVTR、OMF(音データ)を音効さんに預けます。そしてまもなくスタジオ出しVTRにあわせたナレーション録りがMA室で行われるのです。

 

MA室でのMA作業前には、それぞれのVTRの原稿と、プロジェクトから書き出したMOVデータとOMFデータを進行してくれるオペレーターさんに渡します。
MA室では以下の作業が行われます。

〇音効さんから返ってきた、効果音やBGMデータを編集プロジェクトデータへ貼り付け
〇ナレーターさんを呼んで、ナレーション録り
〇ナレーション、素材音、効果音(SE)、BGMデータの音の調整

音効さんにデータを預けた理由がわかったでしょうか?
音効さんはVTR構成を元にその場面場面に合ったBGMやSEを付けてくれます。音というのは素材の生かしたい部分(取材対象のリアクションなど)をBGMなどで消してしまう恐れもあるので、音量の調整なども慎重に行わなければなりません。

 

ナレーション録りについてですが、ここでもディレクターの真価が問われます。
まず原稿を渡し、ナレーターさんに流れを理解してもらいます。
そこからVTRを流しつつ、ナレーションを当てていってもらうのですが、イントネーションや声質、テンションの上げ下げなど気になる部分はここで修正しなければなりません。また声を当ててもらって違和感やもっと良くなると感じた場合にはここで原稿自体を変えることもあります。
そんな作業をMA室にて、キューボタンを押しつつ判断してナレーターのいるブースに指示をしなければならない。神経を使う作業です。

 

無事ナレーション録りが終わると、MA作業を行っているオペレーターさんがナレーションのタイミングなどをVTRにあわせて調整していきます。
音量の上げ下げなども踏まえつつ、ディレクターはVTRをより生かせる音付けを指示していきます。

 

ここで出来上がったものがスタジオ出しVTRとなります。
データのまま持ち込むこともできますし、ここでテープにすることもできます。
テレビ局などのスタジオを借りる場合はテープにする事が多いような気がします。

 

データで出す場合も、テープで出す場合も収録までにVTRをネタ順に並べます。
クイズやスタジオ部分をVTRの合い間に入れたい場合は、その部分に黒み(何も映ってない状態)や捨てカット(直前映像の静止画など)を入れるようにします。スタジオの反応にあわせて、止めたり動かしたり出来る状態にしましょう!
また収録日より放送日が遅い場合、許可が降りてない映像(ダミー)を使う場合もあります。

テレビ番組ができるまで

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